矯正治療で改善できることとは
矯正治療では歯並びがきれいになる見た目の改善はもちろん、噛み合わせが良くなることで、歯磨きがしやすくなり虫歯や歯周病を防ぐことにも繋がると言われています。他にも顎の動きがスムーズになり、咀嚼力が回復することで消化器官の負担を軽減させたりと、矯正治療で今まで抱えていた多岐に渡るコンプレックスを改善し、毎日を楽しく過ごす第一歩を踏み出しましょう。
矯正治療で改善できるポイント
□きれいな歯並び（歯列）
歯並びの不正を治療します。歯がデコボコに生えていたり（叢生：そうせい）、歯と歯の間に隙間があったり（空隙歯列：くうげきしれつ）と、不正と言っても様々ありますが、どのような歯並びであっても改善策はあります。歯並びがきれいになると、歯と唇の位置関係も整い笑った時に歯茎が見えすぎてしまう症状（ガミースマイル）も改善され、気にせずに自然に笑顔になれます。
□噛み合わせ（咬合：こうごう）
上の歯と下の歯の噛み合わせを改善することは、矯正治療の大切なポイントです。良い噛み合わせとは正常に上下の歯が噛み合っていることと、噛み合わせた時に顎の関節の位置が安定している状態を指します。噛み合わせが悪いと咀嚼が上手くできず、食べ物を細かく噛めなかったり顎の成長に悪影響を及ぼす場合があります。また、上の歯と下の歯の噛み合わせの方向が異なった状態が続くと、異常な力が歯に働き続くことになり、歯の寿命を短くしてしまいます。健康な歯の寿命を延ばすことにも矯正治療は一役買っています。
□プロファイル（側貌：そくぼう）
横顔の見た目のことを側貌と言います。出っ歯は口元が前に出ていたり、受け口は下唇が突き出ていたりめくれたりと、横から見るとバランスが悪い状態にあります。噛み合わせが悪いと片側だけで物を噛んだり、顎がずれたまま噛んでしまったりし、顔の筋肉が硬直して輪郭が変形することもあるようです。矯正治療で歯並びが改善されれば、自然に横顔にも変化が起き、バランスが整った理想的な横顔はE-ライン（エステティックライン）と呼ばれます。顔を横から見て鼻の先端と顎の先端を結んだ時できるラインで、このライン上に唇があるか、もしくは唇がラインの内側に入っているのが理想とされます。鼻の高さ、顎の形、上下の唇の位置などのバランスによって横顔の見た目が決まってきます。E-ラインは美しい口元の目安とされ、矯正治療の診断の一つの基準でもあります。
□口腔内が清潔
歯のデコボコやすきっ歯があると歯のすみずみまで歯ブラシが届きにくいので、歯垢（プラーク）が溜まりやすくなり、虫歯や歯周病になりやすくなります。また口が出ている場合は唇が閉じにくく、口が乾きやすく、ドライマウスになりやすくなります。歯並びが改善すると歯磨きはしやすく口も閉じやすくなり、さらには唾液で自然に歯がきれいになる自浄作用も上がり、口の中を清潔に保ちやすくなります。矯正治療で健康的な口腔内を維持し、歯の寿命を延ばすことが可能でしょう。
□歯と顎の負担が軽減
歯の噛み合わせが改善されると歯を噛みしめた時や食事中の、上下の歯が左右バランス良く均等に接触するようになり、それぞれの歯にかかる力が分散されます。特定される歯へ負担が減ると言うことは、顎の関節の負担軽減にもなります。顎周囲の筋肉のコリや違和感、痛みなどによる顎関節症の予防にも繋がり、健康状態が改善する場合があります。
□食べ物を噛み切る・噛み砕く・飲み込む機能向上
歯並びが整うと食べ物を噛み切ったり、噛み砕くことが、効率的にできるようになります。食べ物を小さく飲み込みやすくするので、咀嚼機能も向上し結果的に胃や腸の消化を助け、負担を軽減させます。
□発音や滑舌の改善
噛み合わせのバランスが改善すると顎の位置が安定し、上下の歯の接触状況も整い、舌を正しく動かせるようになります。歯と歯の間から空気が漏れなくなり、滑舌や発音が良くなります。
□歯を失った部分の機能回復
虫歯や歯周病などで歯を失ってしまうこともあるかもしれません。そのような場合にも矯正治療は役立ちます。失った歯の隙間を閉じたり、倒れている歯があれば正しい位置に戻したりと、治療によって残っている歯のバランスを見直します。口腔内の状況により治療方法は様々あるようですので、歯医者さんへ相談してみてください。
まとめ
歯並びを改善し口元がきれいになると、人は自然に笑顔に自信が持てるようになるようです。矯正治療は見た目の改善だけではなく、自尊心や自信の向上も可能にしてくれるようです。また、お口の中の健康を整えると言うことは、歯を長持ちさせることにもなります。きれいに整った歯ならびと良好な噛み合わせになると、今までよりも人と会うことや話をすることが積極的に行え前向きになりやすくなります。矯正治療は、歯の健康面と精神的な面において人生の大きなプラスとなることでしょう。
