矯正歯科とは

矯正歯科とは、一般的に歯並びの不正を矯正し治す治療のことを言いますが、個人が求める結果は様々です。バランス良い歯並びに改善し何でも美味しく食べられる健康を手にするため。歯並びが悪いことで生じるコンプレックスからのコミュニケーションの妨げを解消するため。より一層の審美性を高めるため。などが挙げられます。

子どもから大人に至るまでたくさんの方が、矯正歯科を通してとびきりの笑顔と、心の幸せを掴むことを願います。

大分県で歯列矯正をご検討の方はまず矯正歯科と何なのかを知りましょう。

治療を必要とする歯並びやかみ合わせの状態は?

対象となる不正な歯並びやかみ合わせは、次のように様々あります。自分が当てはまるのはどれか参考にされてください。

上顎前突(じょうがくぜんとつ)

出っ歯、上のアゴや前歯が前に出ていて唇が閉じにくい(上顎の過成長、または、下顎が上顎と比較して奥に引っ込んでいる)状態です。正常な前歯のかみ合わせは、上の前歯が下の前歯の2-3mm前方に被さっています。学校保健法で上顎前突として不正咬合と判断される基準は、上の前歯が下の前歯より8㎜以上出ているものとされており、口もとが突出した感じの横顔の原因になります。

 下顎前突(かがくぜんとつ)

下のアゴが上の前歯より前に出てたり、骨格的に下顎が大きい状態です。上下の前歯が、前後逆に噛んでいる反対咬合(うけ口)になる状態もあります。学校保健法で下顎前突として不正咬合と判断される基準は、3歯以上が上下反対の咬合になっているものとされています。骨格性の下顎前突で子どもの場合は、成長のタイミングを見計らいながらの治療が大事になってきます。成人期以降は、手術を併用した外科矯正が必要になる時もあります。

 叢生(そうせい)

八重歯、乱ぐい歯など、歯が重なってならんでいたり、一部の歯が歯列の外に飛び出しているなど、最も多い歯並びの問題がこの状態です。歯が大きい、顎の骨が狭い場合などによく起こります。

 開咬(かいこう)

奥歯をしっかり噛んでいるにもかかわらず前歯がかみ合わず、垂直的な隙間ができている状態です。前歯がかみ合わないのが原因で、食べ物が噛み切れなかったり、硬いものが苦手になってしまうこともあります。指しゃぶりや舌を突き出す癖が原因の場合もあります。

 過蓋咬合(かがいこうごう)

下の前歯が上の前歯に隠れてしまうほどかみ合わせが深い状態です。正しい噛みあわせは、上下の前歯は1~3mm程度の重なりです。深すぎるかみ合わせになると、上の歯の後ろの歯ぐきに、下の歯の先端があたるような状態になります。前歯で食べ物を噛み切れず、食べるのが遅くなったり、顎の正常な発育を阻害するなどの影響がでてきます。

 空隙歯列(くうげきしれつ)

すきっ歯、歯と歯の間に隙間がある状態です。上唇小帯(上唇と歯茎の間にあるスジ)の発育異常で、これが歯と歯の間に入り込んでいることが原因の場合もあります。

矯正装置の種類は?

治療には様々な装置を使います。大まかに分類すると、次の2種類になります。

ブラケット矯正装置

ほとんどの不正咬合に対応可能な矯正装置です。

ひとつひとつの歯の表面に小さなブラケットと呼ばれる装置を接着し、そこに細いワイヤーを通して少しず歯を移動させる力を発生させます。ブラケット矯正は古くから存在し、最も多く行われてきた矯正方法です。症例や治療の実績もその分数多く存在していますので、信頼できる治療方の1つと言えます。

ブラケットは笑った時などに見えてしまい、気になる方もいらっしゃると思いますので、歯の表からはもちろん裏からも接着可能です。

歯の裏側からの場合/舌側矯正

誰にも気づかれずに矯正がしたい方にお勧めです。裏側から矯正することを、リンガル矯正と言います。目立ちにくいと言うことはメリットです。しかし舌に装置が当たり、最初のうちはお口の中が窮屈に感じたり、表面のブラケット矯正よりも、より高い技術が必要となるので、費用が比較的高くなると言うデメリットもあります。

 マウスピース矯正装置

自分で取り外しが可能な矯正装置です。
かみ合わせの位置やアゴの成長を誘導し、部分的な歯の位置を治す場合などにも用いられます。

【代表例:インビザライン矯正】

自分の歯にマウスピースを装着して歯並びを直す取りはずし可能な矯正装置です。透明なので治療している最中、周囲の人から見てもあまりわかりません。お口全部にマウスピースをつけますが、痛みは少なく、食事制限などはありません。通院も2〜3ヶ月に1回とより通いやすくなっています。気をつけることは、装着を忘れないことです。取りはずしが可能な反面、装着を忘れると十分な装着時間を確保出来ず、思った通りに矯正が進まないことがあるためです。

矯正の費用はどれくらい?

一般的な金額として、50万〜120万程度を目安にされてください。

矯正歯科治療の費用は、医療機関、治療方法、期間、地域によって異なり、一般的に保険はきかず自費の支払いとなります。治療のご相談時、不安要素を取り除けるまで担当医・スタッフなどにお尋ねすることをお勧めいたします。納得されてから治療に進む事が大事です。

健康保健が適用されるケースもあります。

唇顎口蓋裂を含む一部の先天異常が原因で生じた異常なかみ合わせの場合や、顎変形症 (アゴの手術を必要とする重度なかみ合わせの異常) と診断された場合です。一定の施設基準にあり、必要な届出をしている診療所に足を運ばれてください

矯正の期間はどれくらい?

一般的な矯正期間は1〜3年が目安とされています。

歯並びやかみ合わせの度合い、選択する治療法によって矯正期間は異なります。費用同様、治療に入る前に担当医・スタッフに良くご相談し、理想的な歯並び、かみ合わせを目指してください。

 保定期間が必要です。

矯正治療で動かした歯は、元に戻ろうとすることがあります。歯をとめて、なるべく長く維持させる期間が必要となり、これを保定といいます。保定期間の目安は1~3年とされています。

 保定装置の使用を怠らないでください。

保定期間中にも専用の装置が必要になります。時間をかけて歯をきれいにしたのに、保定装置の使用を怠ると、後戻りが起こることがあります。矯正歯科治療の本当の目的は、80歳になっても20本以上の歯が残っているように、歯と歯並びを長持ちさせることにあります。保定装置を使用し、長持ちする歯を手に入れてください。

 負担が減る保定装置

保定期間中の装置は、取り外しができるものや表から見えにくいものなどがほとんどです。費用はもちろん、来院も4~6か月に1回程度となり、負担は減っていきます。

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