開咬

開咬はさほど多く見られない不正咬合のようで、日本人の発生率は約4%と言われています。保護者や本人でも気付きにくい歯ならびのようで、歯科検診など歯医者さんに指摘され初めて気づくケースが多いようです。開咬の具体的な症状としては、口を閉じた時に奥歯は噛み合っているのに、前歯は噛み合わず常に上下の前歯が開いてしまい、食べ物が噛み切れないような症状を言うようです。前歯で咬み切れず、舌を使う自覚症状がある方が該当するようです。開咬の別名は「オープンバイト」で、一番危険な噛み合わせと言われることもあり、放置していると様々な悪影響が及ぶようです。

開咬による障害

  • 前歯で食べ物を噛み切れない
  • 前歯が当たらず奥歯しか当たらないので奥歯に負担がかかり痛みが生じる
  • 話す時に前歯の間から舌が見える
  • 食べ物を飲み込む時に前歯の隙間から舌が出る
  • 食事中クチャクチャと音がなり食べ物をこぼす
  • 舌が出てサ行タ行などの発音がはっきりしない
  • 口を開けての呼吸になり口元がだらしない

 このような様々な障害は、人の成長段階において顔の骨格と奥歯の高さの不調和から生じるようです。

開咬の原因は?

開咬の原因は遺伝的と後天的に分けられるようです。

遺伝的な原因

顎の骨の形態に問題があるようで、顎が成長するにつれて進行していきます。

後天的な原因

呼吸器系疾患による口呼吸

成長期に呼吸器系の疾患(鼻炎、蓄膿症、アデノイド、扁桃腺肥大など)があると、鼻がつまりやすく口呼吸になりやすく、この口呼吸が開咬の原因となる場合が多々あるようです。唇の筋肉が弱くなり口腔内の筋肉バランスが崩れ、歯ならびが乱れてしまうようです。

指しゃぶりの癖

指しゃぶりの癖が乳幼児期にあると、前歯が指の力で押され上下の歯が動いたり、前歯が伸び切らずで徐々に前歯に隙間ができ、開咬になるようです。

舌の癖

前歯で舌を軽く噛んだり舌を前に出して前歯に押し当てたり舌を出したりする癖があると、前歯を押す舌の力は癖が無い人に比べると3倍ぐらいになるそうです。負担がかかり続けると唾液や食べ物を喉へ送る舌の動きが悪くなります。飲み込む時の舌の力だけではなく、リラックスしている時の舌の低い位置も歯ならびを悪くし開咬に繋がるようです。また舌の下についている舌小帯というひもが短いことも開咬の原因になるようです。

顎関節頭の変形

10代後半から20代女性に多いようですが、以前は前歯で咬み切れていたのに、顎関節頭の変形が起こったことが原因で、下顎枝が短くなり奥歯しか当たらなくなってしまうこともあるようです。

開咬を放置した場合のデメリットとは?

開咬は前歯が閉じないので見た目だけが問題と思いがちですが、見た目以外にも様々な問題があるようです。

ドライマウス

開咬は唇が閉じにくいため口が開きがちになる時間が長くなり、口の中が乾燥した状態になりやすくドライマウスになりやすいようです。ドライマウスになると唾液の分泌量が減少し口腔内に細菌が増殖して、むし歯や歯周病、口臭を招きやすくなると言われています。

 発音の問題

上下の前歯に隙間が常にできているので、話をする時に息が漏れ不明瞭な発音になりがちです。サ行、ザ行が特に聞き取りにくい発音になるようです。

 食事の問題

大きな問題は前歯で食べ物を噛み切ることが難しいと言うことです。噛み切ることに何時も不自由をすると、しっかり噛まずに飲み込んでしまうようになってしまい、胃腸に負担をかけることになります。すると、胃腸障害を起こす場合もあるようです。

 その他の問題

開咬は前歯が噛み合わないので、奥歯で物を常に噛んでいます。そうすると、顎の関節や筋肉が疲労しやすく顎関節症になる確率が高まるようです。奥歯の負担は必要以上で、奥歯の詰め物や被せ物が外れやすくなり、奥歯が破折したりする場合もあったりすようです。

開咬の治療方法とは?

開咬の程度によっても治療方は変わってくるようですが、子どもの場合の治療方は必要な矯正装置を使用しつつ、悪影響な癖を改善していきます。乳歯と永久歯が混ざった混合歯列期であれば、歯を抜かずに矯正できる可能性は高くなるようです。大人の場合は一般的にマルチブラケット装置を使用したり、目立ちにくくするためにワイヤー矯正、インビザラインやマウスピース矯正なども使用します。顎が狭くて歯を動かすスペースがない場合は、奥歯を抜いてスペースを確保したりする時もあるようです。矯正治療が終わった後は、前歯で食べ物を噛み切れる状態を維持するためにMFTと言われる、舌の癖を改善する筋機能訓練をするようです。下顎の形態や位置など骨格的なことが原因の場合は、顎変形症の治療として保険診療が可能になります。手術を併用すれば骨格的な改善をしながら、噛み合わせも改善する治療が行えるようです。

 まとめ

見た目だけが気になっているという場合でも、今後は大きな問題が起こるかもしれません。できるだけお近くの歯医者さんでお口の状態と今後の治療などのご相談に行かれることをご検討ください。

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