歯列矯正をするなら子どもの頃に行った方がいいと言うイメージを持たれている方が多いようですが、大人になってからでも歯列矯正をすることは可能です。子どもの頃に比べると大人の歯は位置が定着しているため歯列矯正に時間はかかりますが、決して遅くはありません。歯ならびを整えると審美面だけでな全身の健康にも良い影響を及ぼすと言われています。ここでは大人になってから歯列矯正をするメリットや矯正方法などを紹介していきます。
大人が行う歯列矯正のメリット
最大のメリットは歯ならびがきれいになり、審美性が高まることでコンプレックスが改善されることだと思われがちですが、それだけではありません。口腔内の健康状態を高めたり、身体の体調回復になったりと審美性以外にもメリットはあるようです。
歯周病や虫歯のリスクが減る
歯ならびが悪いままだと歯と歯が重なった部分などのお手入れが行き届かなくて、雑菌が増殖しやすくなります。毎日の歯磨きをきちんとしているのに、お口の中にトラブルが生じやすいという方は、歯ならびを整えると改善するかもしれません。歯列矯正で歯ならびを整えると歯磨きがしやすくなり効率良くプラークを除去できて、お口の中のお手入れがしやすくなり、歯周病や虫歯のリスクを減らせるので予防効果を高められます。
腰痛や肩こりなどの症状緩和
歯ならびが悪いと噛み合わせも悪くなり、食べ物を噛む力が左右均等にかからず、左右の筋肉バランスが乱れ姿勢や身体の歪み、肩こりや頭痛の原因に繋がると言われています。身体が歪むと血流が悪くなり、腰痛や肩こりになったり、筋肉が緊張し頭痛などの症状が現れます。歯ならびを整えることは、大人が悩まされがちな慢性的な肩こりや頭痛などの不調予防になります。
咀嚼力を高め健康維持
歯ならびの悪さにより噛む力が弱まると十分な唾液分泌がされず、食べ物が消化されにくくなり胃腸に負担をかけがちになります。胃腸に負担がかかってくると、免疫力が低くなったり代謝機能が落ちたりと身体の健康を保つ機能の低下に繋がり、悪循環を招くことになります。歯ならびを整えることは身体の健康維持にも繋がると言えます。
発生や発音がスムーズになる
歯と歯の間に隙間があったり、唇がうまく合わさらないなど歯ならびが悪いと、うまく発音ができなかったり滑舌が悪くなったりします。話し方も人の印象を決める上で大事な要素となりますので、歯ならびを整え正しい発音をすれば、今まで以上に人からの印象を高められると考えられます。
ブリッジや部分入れ歯などが良い状態で使用できる
歯を失った時に補綴物を入れる場合、歯ならびが悪いよりも整った歯ならびに装着した方が優位に働くようです。加齢により歯を失うことは避けたいですが将来歯を失った時に、より効果的と持続性を高めた状態で、補綴物を装着できるようになります。
大人が行う歯列矯正のデメリット
歯列矯正をするなら子どもの頃がベストなのは明らかです。大人の歯は子どもの歯に比べ動きづらく矯正自体に時間がかかり、矯正装置の装着も長期間に及びます。また大人の場合は歯周病や歯を失っている可能性もあるため、歯列矯正の治療に入る前にお口のケアをしてからになるケースもあり、歯列矯正をする前段階で時間がかかることもあります。歯ならびが悪い状態が長かったので歯列矯正をしても後戻りしやすく、防止する装置の装着にも長い期間が必要となります。
大人の歯列矯正の方法
歯列矯正の方法は一般的な矯正装置の装着になりますが、矯正装置の種類はいくつかあります。大人は矯正装置に審美性を求めるケースが多いようで、ブラケットよりあまり目立たないマウスピースを選ばれる場合も多かったり、歯の状態によってはインプラントの選択も可能です。子どもより歯列矯正に時間がかかるので、通院が無理なくできる病院選びをすることも大切になってきます。
矯正装置の種類
矯正と言えばシルバーの器具をイメージをする方が多いと思いますが、現在の装置は様々で選択肢が増えました。どの矯正装置を選ぶのかは、「治療期間を短くしたい」「日常で目立ちたくない」「費用をおさえたい」など人それぞれ何を重視したいかによって変わってきます。各自のスタイルに合わせれば、矯正治療に対するストレスも軽減するでしょう。
費用面
歯列矯正は保険が適用されないので、費用は高額です。治療方法によっても異なるため一律というわけにはいきません。トラブルを回避するためにも、事前に治療にかかるトータル費を確認することをおすすめします。
まとめ
歯列矯正は大人よりも子どもの頃に行った方が良いと言えますが、年齢関係なく行えることも事実です。ただし、年齢を重ねる毎に注意点が増えるのも事実です。悩まずに歯医者さんへ相談し、先延ばしにすることなく歯列矯正をスタートしてみてはいかがでしょう。
